炭水化物はどれくらい必要?炭水化物の1日の摂取量を学ぶ

こんにちは、薬師のまっきーです。

今回は炭水化物の摂取量について。

炭水化物は1日にどれくらい必要なの?

炭水化物と糖質って別で考えるの?

食物繊維はどれくらい摂取すれば良いの?

こんな疑問を解消すべく学んでいきます。

まずはまとめです。

炭水化物の摂取量・まとめ

・炭水化物の摂取量は「糖質」と「食物繊維」それぞれに設定

①糖質

・1日の摂取目標量は摂取エネルギー量の50~65%程度

②食物繊維

・1日の摂取目標量は男性が21g以上女性が18g以上

より詳しく知りたい方はぜひ最後まで読んでみてください。

それでは、どうぞ!

目次

炭水化物の摂取量

炭水化物は消化・吸収されてエネルギー源となる「糖質」と、消化・吸収はされずに整腸作用など腸管内での働きをもつ「食物繊維」に分かれています。

厚生労働省は炭水化物の摂取量について、総炭水化物食物繊維に分けて設定しています。

総炭水化物は1日の摂取エネルギー量をベースに設定されており、食物繊維から得られるエネルギー量は無視できる程度です。

そのため、ここでは総炭水化物の摂取量を糖質の摂取量として見ていきます。

総炭水化物の目標量≒糖質の目標量

まっきー

厚労省もエネルギー量を基準に考える際は、炭水化
物と糖質の摂取量はほぼ同じものとしています

エネルギー源としての機能を根拠に食事摂取基準を設定する場合には、炭水化物と糖質の食事摂取基準はほぼ同じものとなり、両者を区別する必要性は乏しい。

02_各論_1-4_炭水化物_cs6_0116.indd (mhlw.go.jp)

炭水化物と糖質の違いや働きについてより詳しく知りたい方はこちらも読んでみてください。

糖質の摂取量

糖質はエネルギー源、特に脳のエネルギー源として重要な役割があり、不足することは望ましくありません。

脳が1日で必要とする糖質は、基礎代謝量の20%程度と言われています。

基礎代謝量が1500kcalとすると、糖質として75gに相当。

脳以外にも糖質をエネルギー源として利用するので、もう少し多い糖質が最低必要量と考えられますが、私たちの体内ではたんぱく質や脂質から糖質を作り出す糖新生というメカニズムがあります。

そのため、最低必要量を算出することは困難です。

また、現代人は75gを遥かに超える量を日常的に摂取しているため、推定平均必要量や目安量の設定も不要とされました。

ただし、過剰になれば肥満や糖尿病のリスクもあるため、何らかの基準が必要と考えられます。

そこで、たんぱく質と脂質の目標量分を除いた残りのエネルギー量を目安に、糖質の目標量が設定されました。

性別男性女性
年齢目標量目標量
0~11ヶ月
1~17歳50~65%50~65%
18歳以上50~65%50~65%
*アルコールから得られるエネルギー量も含めているが、アルコール摂取を推奨するものではない
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

目標量生活習慣病の発症予防のために現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量

男女問わず、成人の目標量は摂取エネルギー量の50〜65%程度に設定されています。

糖質1gあたりのエネルギー産生量は4kcalなので、仮に1日の摂取エネルギー量が2000kcalなら、糖質として250g〜325gとなります。

主食に含まれる糖質量
ご飯1膳は約60g、食パン1枚(6枚切り)では約30g

まっきー

ご飯1膳程度なら朝昼晩と食べても目標量の範囲内に収まりそうですね

糖質が不足すると、エネルギー不足で集中力が低下しり疲れやすくなります。

また、過剰になると糖尿病や肥満の原因になります。

まっきー

不足しても過剰になっても影響があるので、極端な過不足のないようにしたいですね

炭水化物の過不足リスクについて詳しく知りたい方はこちらも読んでみてください。

食物繊維の摂取量

食物繊維はヒトの消化酵素では分解・吸収されることはありませんが、腸内で腸内環境の改善や血糖値の上昇を緩やかにするなどの働きがあります。

アメリカ・カナダの食事摂取基準を参考とした理想的な1日の摂取量は14g/1000kcalですが、現代人の摂取量から離れすぎているため、現実的ではないと判断されました。

そこで、現代人の摂取量の中央値と、理想的な摂取量の中間地点を算出。

さらに性別・年齢ごとの参照体重を考慮して、食物繊維の1日の目標量が設定されました。

性別男性女性
年齢目標量(g/日)目標量(g/日)
2歳以下
3~5歳8以上8以上
6~7歳10以上10以上
8~9歳11以上11以上
10~11歳13以上13以上
12~14歳17以上17以上
15~17歳19以上18以上
18~64歳21以上18以上
65歳以上20以上17以上
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

・目標量:生活習慣病の発症予防のために現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量

食物繊維の1日の目標量は、18歳以上の成人で男性が21g以上女性が18g以上と設定されています。

乾燥わかめ100gで食物繊維39.4g、ごぼう100gで5.7g、レタス100gで1.9g

まっきー

食物繊維が豊富な食材を意識して取り入れないと、なかなか目標量には届かなそうですね

生の野菜だけではかさも多く、たくさん食べるのは大変なので、加熱調理すると食べやすくなるでしょう。

特に、水に溶けだす水溶性食物繊維も無駄なく摂取するにはスープなど汁物がオススメです。

おわりに

今回は炭水化物の1日の摂取量について学んできました。

改めてまとめです。

炭水化物の摂取量・まとめ

・炭水化物の摂取量は「糖質」と「食物繊維」それぞれに設定

①糖質

・1日の摂取目標量は摂取エネルギー量の50~65%程度

②食物繊維

・1日の摂取目標量は男性が21g以上女性が18g以上

糖質については、毎食ご飯1膳くらいは普通に食べても問題なさそうですが、お菓子などの間食が多いと目標量をオーバーしてしまいそうですね。

食物繊維は現代人が不足しがちな栄養素。

日頃から海藻や野菜、果物など食物繊維の豊富な食品を意識して取り入れたいですね。

 

それでは今回はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございました!

参考資料

炭水化物 / 糖質 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

食物繊維 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

02_各論_1-4_炭水化物_cs6_0116.indd (mhlw.go.jp)

食物繊維の必要性と健康 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

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