こんにちは、薬師のまっきーです。
前回、五大栄養素の種類とはたらきについて学びました。
どの栄養素も過不足なく摂取した方が良いことは分かりましたが、実際に食事として食べる時、どのようなバランスで食べれば良いのでしょうか?
そこで今回は、農林水産省と厚生労働省が共同で策定した「食事バランスガイド」というツールから、日々の食事バランスについて学んでいきたいと思います。
それでは、どうぞ!
「食事バランスガイド」とは?
「食事バランスガイド」とは、冒頭でも軽く触れたとおり、農林水産省と厚生労働省が共同で策定した健康的な食生活をサポートするためのツールです。
従来の栄養成分表示とは異なり、1日に「何を」「どれだけ」食べればよいかを考えるために料理のイラストを用いて作られています。
「食事バランスガイド」は食事全体のバランスをコマに見立て、その中に5つの料理グループを描いており、コマの上から「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」となっています。
5つある料理グループそれぞれをまんべんなく目安量通り食べることで、コマがきれいに回転してバランスが取れることを表しています。
逆に5つの料理グループの中の何かが欠けたり、1つのグループだけを極端に多くとりすぎたりすると、バランスが崩れコマは倒れてしまいます。
「1つ(SV)」とは?
「食事バランスガイド」では、コマに描かれている料理のイラストを目安に、料理を「1つ」「2つ」…と「つ(SV=サービング)」という単位で数えます。これは、「食事バランスガイド」独自の数え方です。
5つの料理グループごとに「1つ」の目安となる量が決められていて、さらに1日にとる目安の量が示されています。
主食
炭水化物の供給源となる、ごはん、パン、麺類などを主材料とする料理です。
コンビニなどで販売されているおにぎり1個分で主食1つ(SV)になります。
1つ(SV)の基準は穀類由来の炭水化物40g相当。
副菜
ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源となる、野菜やいも、大豆以外の豆類、きのこ、海藻などを主材料とする料理です。
小鉢1皿分で副菜1つ(SV)になります。
1つ(SV)の基準は主材料の重量70g相当。
主菜
たんぱく質の供給源となる、肉や魚、卵、大豆製品などを主材料とする料理です。
卵1個の料理や納豆1パックが主菜1つ(SV)になります。
1つ(SV)の基準は主材料由来のたんぱく質6g相当。
牛乳・乳製品
カルシウムの供給源となる、牛乳やヨーグルト、チーズなど。
ヨーグルト1パックが牛乳・乳製品1つ(SV)になります。
1つ(SV)の基準は牛乳・乳製品に由来するカルシウム100mg相当。
果物
ビタミンC、カリウムの供給源となる、リンゴやみかんなどの果物。
小さい果物のみかんは1個で1つ(SV)、リンゴは半分で1つ(SV)となります。
果汁100%ジュースは半分程度の量に換算するので、200mLで1つ(SV)となります。
1つ(SV)の基準は果物の重量100g相当。
丼物やカレーライスなどの料理は「食事バランスガイド」では「複合料理」として考えます。
例えばカレーライスにご飯約200g、肉約60g、野菜約150gが含まれている場合、主食2つ、主菜2つ、副菜2つと数えます。
上記5つのグループとは別に、お菓子や嗜好飲料はコマを回すヒモ、体に欠かせない水・お茶はコマの軸として描かれています。
ちなみにイラストのコマの上で走っている人は、「コマが回転する」=「運動する」ことによって初めて安定することを表現しているようです。
1日分の適量について
食事の適量(どれだけ食べたらよいか)は性別、年齢、身体活動量によって異なります。
コマのイラストは、2200±200kcal(基本形)を想定した料理例が表現されています。
身体活動量が「低い」成人男性、活動量が「ふつう以上」の成人女性が1日に食べる量の目安になります。
その他の区分の人の目安は下記の画像を参照してください。
おわりに
今回は「食事バランスガイド」について学んできました。
恥ずかしながら今回学ぶまで「食事バランスガイド」の存在を知りませんでした。
たんぱく質の摂取量が、厚生労働省の定める食事摂取基準と比べて少ないようなので、主菜を1〜2つ増やして、その分主食を1つ減らしても良いんじゃないかな?と個人的には思いますが、塩分や脂質なども考慮すると目安量通りの方が良いんでしょうか。詳しい人に聞いてみたいところです。
ただ、何をどのくらい食べたら良いのかを視覚的にとらえやすくなるので、薬局でも患者さんへ食生活についてアドバイスする時などに使えそうです。
僕自身の食生活を当てはめてみると、主菜と果物以外のグループが不足しており、特に副菜が少なかったです。
野菜が少ない分、果物でカバー!とか思ってましたがどっちも大切ですよね・・・。
皆さんもご自分の食生活を当てはめてみてはいかがでしょうか。
次回は五大栄養素の各栄養素について深掘りか、何か食材の栄養素について勉強して記事にまとめて行こうかなと考えています。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、また。
参考資料
・「食事バランスガイド」について:農林水産省 (maff.go.jp)
・食事バランスガイド早分かり:農林水産省 (maff.go.jp)
・「何を」「どれだけ」材料と料理区分:農林水産省 (maff.go.jp)